むし歯とは
むし歯とは、虫歯菌が出す酸で歯が溶かされる病気のことです。チョコレートやキャラメルなどに含まれる砂糖を虫歯菌が代謝して酸を生成し、歯の表面のエナメル質を溶かします。放置すると象牙質まで溶け始め、やがて歯の神経に到達して激しい痛みを引き起こします。
虫歯菌が糖質から酸を生成するまでには少しの時間がかかるため、食後にうがいや歯磨きをすることで、むし歯のリスクを抑えられます。
なるべく削らない・抜かない治療
患者様に負担の少ない「低侵襲治療」を実践
虫歯の治療というのはある程度まで症状が進行している場合、虫歯に侵されている部分を削る治療を行います。この際に虫歯の位置や正確な進行状態を把握することで無駄に削ることを回避することが出来ます。
拡大鏡の採用
レーザー虫歯検知器の活用
レーザー虫歯探知器はレーザーを歯の表面に照射することで痛みの無い虫歯を探知することが可能です。ご本人が認識していない虫歯を早期に探知することで虫歯の進行を防ぎ、将来的に抜歯となってしまうリスクを回避することが可能です。
視覚化して分かりやすい診断を
口腔内カメラの活用
当院では、歯の状態をモニターに映し出す「口腔内カメラ」を使用しております。従来の歯科治療では、鏡でお口の中の状態を確認するだけでしたが、口腔内カメラを使えばモニターで歯の状態を確認していただけます。
ご自身の歯の状態やむし歯の大きさなどを把握していただけるため、納得したうえで治療を受けることに繋がります。また、当院では可能な限り歯を削らない治療を心がけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
むし歯の進行
Co(シーオー:初期う触)
歯の表面が溶け始めた段階です。黒くなったり穴が空いたりといった症状はありませんが、放置すると着実に進行して歯を溶かしてしまいます。この段階であれば、フッ素入りの歯磨き粉を使って丁寧に歯磨きをすることで、改善が期待できます。
C1(エナメル質う触)
歯を覆うエナメル質が溶けて小さな穴があいた状態です。象牙質に達していないため、痛みはありません。治療では、むし歯になったところだけを削って、つめ物で歯質を補います。
C2(象牙質う触)
むし歯が象牙質に達して、冷たいものや甘いものがしみるようになります。治療には痛みを伴うため、事前の麻酔が必要です。C1と同じく、むし歯の部分を削ってつめ物をします。
C3(神経まで達したう触)
むし歯が歯の神経に達した状態です。治療を受けずに放置すると、神経が壊死して歯根の先に膿が溜まる場合があります。治療では、歯の神経が通る根管をすみずみまできれいにして薬を詰める「根管治療」を行います。むし歯によって失われた歯質はつめ物では補いきれないため、被せ物をします。
C4(残根状態)
歯の大部分が失われ、根だけが残っている状態です。歯質が残っていれば根管治療とかぶせ物治療を行いますが、基本的には抜歯となってしまいます。
むし歯にならないために
根管治療とは
虫歯が進行するとやがて歯の神経が細菌に感染してしまいます。この場合、歯の神経の除去と細菌を完全に除去する処置が必要となります。少しでも細菌が残っていたり感染した神経が残っていると症状が進んでしまったり痛みが生じたりと弊害が発生しますので非常に精密で重要な治療となります。これを『根管治療』と呼びます。根管治療が成功すると、場合によっては抜歯を回避できる可能性があります。
根管治療と言えば、治療後に強い痛みが現れるのではと懸念される方が少なくありません。当院では、精密かつ丁寧で極力痛みの少ない根管治療を行っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。